もう1年ほど前になりますが、知り合いの大工さんから寸八の鉋を頂きました。
知り合いと言っても立ち飲み屋で知り合ったというだけです。
週に２，３回はその飲み屋さんに通っていたのですが、カウンターしかない店なので隣同士になる機会も多くありました。
そしてある日お店のおばさんがあのおじいさんは大工さんらしいよ。と教えてくれました。
今まで大工さんの知り合いはいなかったので、DIYではなく本職であるプロの仕事についていろいろ話を聞けたらいいなと思いました。
そう思っていたある日にその大工さんと飲み屋で隣同士になる機会がありました。
それまでも世間話などでお話をすることはありましたが、今回「大工さんだとお聞きしましたが、・・・」と少し勇気を出して話しかけてみました。
私がDIYが趣味でいろいろ作っていますという話から始まり、おじいさんの若い頃の修行の話などを聞かせてもらいました。
その日だけではなく、次回会ったときもそういった話で盛り上がりました。
そして、ある日「こんどワシの使っていた鉋を持ってきてあげる」と言われました。
私は嬉しくて「本当ですか！」と聞き返したと思います。
私が持っているカンナはホームセンターで買った2,000円前後の安いものです。
大工さんが使っている鉋など見たこともありません。
見るだけでなく頂けるとは何という幸運！
そしてこちらがその大工さんから頂いた鉋です。
反対方向から見てこんな感じの寸パチ鉋です。
刃の方も錆がきていますね。
大分錆びています。
大工さんに聞いたところ、今はマンションの仕事ばかりなので鉋を使う機会は殆ど無いそうです。今は工場で必要な長さにカットされて工事のマンションに運ばれてくるので、マンション内で組み立てるのが主な仕事だそうです。
そのため鉋は押入の奧にしまったままになっていたようです。
鉋身と裏刃を取り出して研いでみました。
裏はだいぶベタ裏になっているようです。本当はたたいて裏出しをするといいのですが、まだ慣れていなく失敗するといけないので今回はそのまま研ぎました。
銘は「極意」となっています。
大工さんの話ではこの鉋は日本刀を作る刀鍛冶職人が製作したということで切れ味は抜群とのことでした。
鎬面を研ぎました。
この後、試し削りをしましたが、抜群の切れ味でした。
やはりホームセンターの鉋とは違いますね～。
最後までお読みいただきましてありがとうございます！
