以前から調湿と脱臭機能を持った「エコカラット」には興味がありました。
でも、新築ならともかく築30年の我が家に施工するにはちょっとハードル高いな・・・と思ってました。
しかし、最近【エコカラットセルフ】という新商品がLIXILから発売され、”セルフ”と名前に付く通り自分で取付けできるらしい!
という訳でさっそく我が家のトイレに取付けてその効果を体験してみましたのでこのブログ記事で紹介したいと思います。
記事内容は、エコカラットについて → 効果をレビュー → 施工手順
の順番で記載しますが、目次から興味のある所へ飛んでご覧いただけます。
エコカラットセルフとは
エコカラットとは
エコカラットセルフの説明の前に、まずは「エコカラット」について説明します。
エコカラットは「調湿」「脱臭」「有害物質低減」の機能を持った内装壁材で、LIXILが製造・販売しています。
エコカラットは鉱物や粘土など様々な原料から作られていて、1ナノメートル(1mmの百万分の1)の目に見えない無数の孔が開いており「多孔質セラミックス」とも呼ばれるタイル状の内装用壁材です。
土壁は、高温多湿な日本の気候の中で住宅内の湿度を調節し、カビやダニの発生を抑える効果があります。
近年、すぐれた吸湿性を持つ素材として「珪藻土」が人気を集めていますが、エコカラットシリーズは珪藻土のなんと5~6倍の吸放湿量を持つともいわれています。
また、エコカラットは発売から20年以上の人気商品で、2018年には国際的なデザイン賞「レッド・ドット賞」において「最優秀デザイン賞」を受賞しているんです。
エコカラットとエコカラットプラスの違い
次にエコカラットには通常の「エコカラット」と「エコカラットプラス」があります。
「エコカラットプラス」は「「エコカラット」のモデルチェンジ製品なんです。
「エコカラットプラス」では、エコカラットの機能や性能はそのままですが、清掃時に水拭きができるように改良されています。
エコカラットの掃除は乾拭き飲みでした。
「エコカラットプラス」と「エコカラット」の見分け方
見た目では判別が難しいですが、見分け方は「エコカラット」の表面に霧吹きで水をかければその反応で判別できます。
・水が染み込む ・・・ エコカラット
・水が染み込まない ・・・ エコカラットプラス
エコカラットセルフとは
今回設置する「エコカラットセルフ」に付属しているのは「エコカラットプラス」です。
そしてエコカラットセルフではエコカラットプラスの裏側にマグネットが付いた製品になっています。
後の「施工」で説明しますが、エコカラットセルフはベースプレートをタッカーというホッチキスのようなもので壁に付け、そこにマグネット付きのエコカラットを張るだけなのでメチャメチャ簡単なんです!
下の写真で指さしているのが背面に貼られているマグネット(磁石)です。
通常のエコカラットは業者に依頼して施工してもらうので金額も高くなります。
また、通常のエコカラットは専用の接着剤で取付けるのでやり直しができません。
でもエコカラットセルフであれば自分で施工でき、模様に飽きてきたら違う柄に張り替えることも簡単にできます。
例えば、リビングのエコカラットと書斎のエコカラットを張り替えるなんていうことも自分で簡単にできてしまうんです。
エコカラットセルフの種類
・エコカラットのデザインの種類は22種類あります。
→ 【LIXIL公式】-エコカラットセルフ-
そして、サイズはそれぞれのデザインで次の2種類があります。
・909mm x 909mm(9枚)
・606mm × 1212mm(8枚)
我が家のトイレには909mm角を設置しました。
チョット不思議なのが、606mm × 1212mmの方は8枚で1枚少ないのに値段は同じなんです。
どちらを選ぶかは設置する場所のレイアウトや雰囲気で決めてもらえば良いと思います。
エコカラットセルフのメリット・デメリット
エコカラットセルフのメリット
・調湿効果がある
最大の特徴でもあるエコカラットの調湿機能。
エコカラットの小さな孔により室内の湿度をコントロールしてくれます。
これによりカビや結露の発生を抑制してくれます。
エアコンや加湿器のように電気を使わなくても良いので電気代が高騰しているこのご時世には嬉しいですね。
・嫌な臭いを吸収してくれる
エコカラットのもう一つの特徴が脱臭効果です。
エコカラットはにおいの原因となる成分を吸着する働きを持っており、生活の中で発生する様々な臭いを、短時間でスッキリ脱臭してくれます。
玄関の靴の臭い、トイレのアンモニア臭、ペット臭、タバコ臭などが気になる箇所にエコカラットを設置することで脱臭効果が期待できます。
リビングやキッチンはもちろん、トイレや玄関、寝室など、家中のあらゆる場所で活躍してくれますよ。
・有害な物質(ホルムアルデヒドなど)を低減してくれる
シックハウス症候群の原因と言われる、ホルムアルデヒドやトルエンなどの有害物質を吸着・低減する効果があります。
エコカラットセルフのみのメリット
・自分(DIY)で設置できる
これが”セルフ”が付く最大の特徴ですね。
業者に頼まなくても本当に簡単に設置できてしまうんです。
実際今回自分で体験してその簡単さにビックリでした。
・やり直しが可能
こちらも”セルフ”の特徴です。
通常のエコカラットは専用の接着剤で貼り付けるので失敗してもやり直しはできません。
一方エコカラットセルフはベースプレートをタッカーで留めているだけなので、外して別の箇所に張り替えることも可能です。
そしてエコカラット自身はマグネットでベースプレートに付いているだけなので自由に外せます。
そのためリビングと玄関のエコカラットを入れ替えたり模様替えも可能なので、従来のエコカラット工法のように柄選びを失敗して後悔することもありません。
エコカラットセルフのデメリット
・衝撃に弱い
焼き物の一種なので衝撃には弱いです。
硬いものをぶつけてしまうと欠けたりひび割れたりすることがありますので、取扱いには注意しましょう。
・穴あけは不可
全く穴があけられない訳ではありませんが、穴あけによりエコカラットが割れる可能性があるため穴あけは避けた方が良いです。
絵や写真、ポスターなどを飾りたい場合はエコカラット以外の場所に移すことをおすすめします。
・価格が高い
一般的な壁紙と比べて価格は確かに高いです。
しかし、それに見合うだけの機能・効果があるのでエコカラットの機能が必要な箇所に絞って設置することをおすすめします。
要するに適材適所ということですね。
エコカラットセルフの効果をレビュー
調湿効果
トイレにエコカラットを設置してから明らかに湿気が減ってきた感じがします。
今は冬なので夏に比べて湿気も少ないのですがやはり違いを感じられます。
そもそも我が家は2階にもトイレがあるのですが、1階のトイレは2階に比べて明らかに湿気が多かったのです。
夏になったらその効果をこのブログに追記したいと思います!
脱臭効果
脱臭効果はエコカラットを設置して一番早く感じられた効果です!
やはりトイレはアンモニア臭がなかなか消えないものです。
香りでごまかすものを置いても返って混ざった嫌な匂いになったりします。
その点、このエコカラットを設置したことでその嫌な臭いから解放された感じです。
見た目もオシャレ
エコカラットを設置して変わったのは機能上だけではありません。
殺風景だったトイレの壁が明るくオシャレになって大満足です。
もうちょっと素直に褒めてほしいね・・・
今後エコカラットセルフをご自分で取付けされた方も増えてくると思いますので、そういった方たちの「口コミ」も今後紹介していけたらと思います。
有害物質の低減効果
こちらに関しては我が家は有害物質を使わない建築だったので正直なところ実感を感じることはできませんでした。
でも、エコカラットにそういう効果が備わっていると知っているだけで凄く安心できます。
エコカラットセルフの施工手順
施工のために準備する道具
エコカラットセルフを施工するために必要な道具は次の通りです。
タッカーと水平器以外はご家庭にあるものばかりかと思います。
・タッカー (ベースプレートの固定用)
・タッカー針(横幅10~13、足長さ8~14mm)
・マスキングテープ
・メジャー、定規
・ハンマー
・水平器
・鉛筆、消しゴム
また、必要に応じて保護手袋や新聞紙(周囲の汚れ防止)などを用意します。
私はタッカーを持ってなかったので今回購入しました。
おすすめはやはりホッチキスの名門「MAX」です。
ステープル(針)の幅は12mm、足の長さは8mmMAXです。
角利のタッカーは針の幅は同じ12mmですが、足長さは14mmまで対応しています。
タッカーの使用は今回だけで今後はDIYでも使う予定がないという方は100円ショップ製でも良いかと思います。
理由は今回はタッカーを斜めに打ち込むため完全に針が最後まで入りきらずハンマーで手直しします。
つまり価格の高い安いに関わらず必ずハンマーによる手直しが必要となるためです。
箱からエコカラットセルフの取り出し
届いたエコカラットセルフを慎重に取り出します。
写真で見て分かるようにしっかりした梱包で届けてくれます。
(画像をクリックすると拡大できます。)
取り付け位置の決定とマーキング
まず最初に決めるのはエコカラットセルフをどこに設置するかです。
我が家では1階のトイレに設置することにしました。
理由は2階のトイレなどに比べて明らかに「湿気が多い」ためです。
壁や床にカビが浮いていた時もあったので、ここにエコカラットを設置することにしました。
すると妻からこんな意見が・・・
確かにそうかもしれないけど、9枚続いた模様になっているのを分割するのは・・・
ということでその意見は却下しました。
位置決め その1
今回は縦横それぞれ3枚、合計9枚のエコカラットセルフ(910mmx910mm)の取り付けなので、メジャーで測って壁のどのあたりに設置するか決めます。
そして、その決めた左端の位置にマスキングテープを貼って点Aを鉛筆などで印付けします。
エコカラットセルフは壁紙の上から設置するだけなので施工の難易度は低く女性にも可能です。
位置決め その2
点Aから水平及び垂直に91cm以上離れた点xと点yを印付けます。
水平は壁の下端(又は上端)から点Aと同じ距離のところに点xを付けます。
位置決め その3
点Aと点xの位置に合わせてその点の下側にマスキングテープを貼ります。
そしてマスキングテープ上で点Aから90.9cmの位置に点Bを印付けます。
つまり点xは点Aから水平線を引くための点だったということですね。
左上側も同様に点Aから90.9cmの所に点Cを取ります。
そして、右側と上側のマスキングテープをそれぞれ下側と左側のマスキングテープと平行になるように貼ります。
そしてその交点が点Dとなります。
4つの各辺の長さが90.9cmになっていればOKです。
ベースプレートの取り付け
張り付け位置が決まったら今度はベースプレートの取り付けです。
ベースプレートは中に薄い鉄板が入っているような構造でエコカラットについている磁石がピタッと付きます。
(画像をクリックすると拡大します)
斜め打ち治具の組立て
最初に付属している段ボール製の「斜め打ち治具」を組み立てます。
2個作れるようになっており、1つは予備で後日エコカラットセルフの位置を変更したい時に使えます。
ベースプレートへタッカー位置をマーキング
ベースプレート1枚につき5箇所をタッカーで固定します。
タッカー位置はどこでも良い訳ではなく、端から20mmの4隅と真ん中に1か所です。
1,2mmズレても問題ないので事前のマーキングは必須ではありませんが、私は事前にマーキングしてみました。
ベースプレートをタッカーで固定
ここで先ほど斜め打ち治具に固定したタッカーの登場です。
ベースプレートに付けた印を狙ってタッカーで針を打ち込みます。
写真を見てもらうと分かるように斜め打ちなので針が完全に入り切らず浮いた状態になっています。
本来タッカーやホッチキスは打ち込む面にピタッと合わせて作動するのが本来のやり方なので浮いてしまうのは仕方ないです。
針が抜けてベースプレートが落ちないように斜めに打つんじゃ。
そして、浮いたタッカー針を準備したハンマーを使いベースプレート面まで軽く叩き入れます。
勢いよく叩いてベースプレートや壁を傷つけないように注意しましょう。
ベースプレートはマスキングテープの5mm内側に取り付けます。
ベースプレートは、まず初めに角部の4枚を取り付けます。
そして残りの5枚を取り付けます。
隣り合うベースプレートとの間隔は10mmです。
エコカラットの取付け
さていよいよエコカラットの取り付けです。
実はここまで来たら後はメチャメチャ簡単なんです。
ベースプレートにエコカラットセルフを張るだけです。
しかも、エコカラットの背面に磁石が付いているのでほんとにベースプレート上に置くというか載せるだけという感覚です。
エコカラットの取付け手順 その1
左側と上側のマスキングテープを剥がして右側と下側のマスキングテープのみ残します。
エコカラットの取付け手順 その2
エコカラットセルフを右下からマスキングテープの内側に合わせて張り付けていきます。
初めに張り付けたエコカラットが基準になるので水平器を使って水平になっているか確認して取り付けると最終的にキレイな仕上がりになります。
エコカラットの取付け手順 その3
あとはエコカラット同士を隙間なく張り付けるだけです。
簡単ですね!
ビフォーアフター
エコカラットの取付け前(ビフォー)と取付け後(アフター)の比較です。
見た目にもトイレが明るくなった感じがします。
【ビフォー】 | 【アフター】 |
もう少しひいた角度から撮った写真がこちらです。
【ビフォー】 | 【アフター】 |
エコカラットは説明書通り取り付けることで模様がちゃんとつながるようになっています。
あなたの家のリビングやトイレにもエコカラットを取り付けてエコカラットの優れた機能を体感してみてください。
エコカラットセルフならご自分で簡単に取付けが可能で柄に飽きたら模様替えも簡単にできますよ。
調湿・脱臭機能を持ったエコカラットを手軽にDIY【エコカラットセルフ】
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